やっちまった!蓋がない!応急処置での飲みかけワインの保存方法!

ワイン

ワイン1本は流石に多かったよ〜〜〜

でも飲み残しのワインを保存するための蓋がどっか行っちゃった!!!

そんな時に良い保存方法がありますよっ!

ワイン1本飲みきれなかった!!!でも家にワインストッパーも栓も蓋もない!!!

この記事ではそんな飲みかけワインの応急保存方法について解説します。

その前に、軽く自己紹介します。

 この記事の信頼性
たいしょー
たいしょー

たいしょー@1993年生まれ

・ソムリエ協会認定の民間資格「ワインエキスパート」を2021年に取得

・年間ワイン消費本数は100本以上

・アルコールを代謝する肝臓に関する「消化器内科」の医師

ワインはほぼ毎日仕事帰りに飲み、

こんな感じで空けてます。笑

そんな中、「ワインストッパーが他のワインボトルに使われててない!!!」といった経験は当たり前にあり、応急処置に関しても実際に自分でいくつか試してきました。

飲みかけワインの応急処置の保存方法としてのポイントは、


飲み残し・飲みかけワインは空気に触れないように保存することで美味しさをキープできます。


では、そんな具体的な方法を解説します。


★この記事を読んでわかること

 何故ワインを酸化させてはいけないか
 飲みかけワインの蓋がない時を含めた保存方法
 オススメのワインストッパー


早く具体的な保存方法がみたい!!!と言う方は

「目次」から【飲みかけ・飲み残しワインの具体的な保存方法】のページへ飛んでください!



飲み残し・飲みかけワインをそのまま保存すると?味は変わる?

レストランなんかで見たことがあるように、飲み残し・飲みかけのワインはなるべく空気に触れないようにワインストッパーなどの蓋を付けて保存されています。

これは、ワインが酸素に触れると味が変わってしまうためそうせざるを得ない訳です。

その理由は、酸素に触れることで「酸化」という変化がワインの中で起こってしまうことが原因です。


何故、ワインが酸化すると味が変わる?→ワインに含まれるポリフェノールが関係

しかし、「酸化」することと、「味が変わる」ことが何故関係しているのか気になるところだと思います。

これは、ワインに含まれるポリフェノールが関係しています。

「ポリフェノール」は、ブドウの種子や果皮に多く含まれる成分で、

難しい話をすると、活性酸素による老化を防ぐ抗酸化作用がある物質であり生活習慣病の予防として聞いたことがある方もいると思います。

たいしょー
たいしょー

NHKの「ためしてガッテン」なんかでも昔チョコレートに含まれるポリフェノールの抗酸化作用について特集されてたりなんかもしてますね。

簡単にいうと、この「ポリフェノール」は酸素と反応しやすい物質なんです。

要するに、ワインの中に含まれるポリフェノールが空気中の酸素と触れることで、褐変反応という反応で違う物質に変化し、フルーティーな香りが失われる。

ということです。

「褐変反応」は身近でもよくあり、例えばリンゴを切ってそのまま放置しておくと表面の色が変わる現象も、その名の通り、「褐変反応」の一例です。

ワインに少し詳しい人ならわかることで例えると、熟成したワインの縁がややオレンジがかってくる現象も「褐変反応」の酸化熟成の一環と言って良いでしょう。

なので飲みかけ・飲み残しのワインは酸化しないように保存することが大切です。



酸化させた方が良いワインもある。飲みかけでも蓋要らず!!!

基本的には酸化させることで、先ほどのリンゴの例のようにポリフェノールが失われ、それによってワインの褐色化とフルーティーさが失われていき、美味しくなくなると捉えられます。

しかし、中には酸化させた方が良いワインもあります。

例えば、ボルドーの熟成した高級ワインなんかはフルーティーなフレッシュさよりも、フラットで丸みを帯びた複雑な味が良しとされるケースもあります。

あとは、スペインのシェリー酒のようなあえて酸化させて作るワインも存在します。

ただ、我々が日常的に飲むような数千円の価格帯のワインであればその必要はなく、なるべく酸化させずに飲み切った方が新鮮で美味しくいただけるでしょう。


【飲みかけ・飲み残しワインの具体的な保存方法】

では、ここからは飲みかけのワインの具体的な保存方法について紹介、解説していきます。

方法は、シンプルです。

「ワインが空気(酸素)に触れないようにワインストッパーやそれ以外の栓で蓋をする」

これだけです。

こうすることで、だいたい3日〜1週間ほどは保存可能です。またその保存方法は冷蔵庫でOKです。(1年以上の長期保存となってくる場合は開けたり閉めたり温度変化が激しく、湿度も高く、振動もある冷蔵庫は向きませんが、、、)


飲みかけても、大丈夫。ワインストッパーがある場合

もうすでにワインストッパーがあるよ!という方はワインストッパーを使い保存しましょう。

空気を外側に逃して抜いてくれるので酸化を防ぐことができます。

「バキュバン」は長年ワインストッパーとして広く愛用されており、知ってる人も多いのではないでしょうか。


しまった!飲み残した!!!ワインストッパーがない場合

とはいえ、

ワインマン
ワインマン

そんなイケてるワインストッパーなんて今すぐ家にはないよ!!!!

という方がほとんどでしょう。安心してください、そんな方のためにも代替法を紹介します。

小瓶詰め替えでワインの酸化を防ぎ保存する

これは、CCレモンなどの小さい空き瓶に移し替えるという方法です。

大量のワインの購入が必要となるワインエキスパート試験の二次試験ティスティング対策ではやってたよ!という方も大勢いる有名な方法です。

↓(以前の自分の記事です。)

CCレモンの小瓶にワインを詰め替える方法!ワインエキスパート二次試験対策

この方法のメリットは、

小瓶に移し替えて蓋をすることで空気を完全に密閉した状態で保存を可能にする。

ことができます。

移し替えて蓋をしっかり閉めてしまえばワインと空気が触れ合うスペースがなくなり、酸化の余地がありません。なるべく並々に詰め替えましょう。笑

ペットボトルなどでも悪くはないですが、これだと1本500mlまでしか移し替えることができず、ワインボトル1本720mlを飲み残す場合、220ml以上ボトルを飲んでしまうと結局移し替えても表面が空気に触れることになってしまうので意味がなくなってしまいます。

なので飲んだ量に応じて注ぐ個数が調整できる小瓶がオススメです。


空けたコルクを飲み残しワインボトルに再度ギュッと詰める

こちらはストッパーがない場合の応急処置として行った経験がある方も多いのではないでしょうか。

ワインをオープンした時のコルクを保存しておいて、飲みかけのボトルに再度詰めて保存する方法です。

確かに、これで外の空気には触れません。しかし、バキュバンなどのワインストッパーと違い、大きなデメリットとして、

すでにボトルの中に流入している空気を外に抜くことができません。

また、多少ではありますが、小瓶などのしっかり密閉されたスクリューキャップと違い、コルク横から多少の空気流入が入ることもあります。

なので、一時的な保存としては優秀ですが、結局はバキュバンなどの空気を抜けるワインストッパーが最強である現実を突きつけられることになります。

どうしてもの時は、ボトルを横保存でなく縦保存にしてなるべく空気と接触する面積を減らしたり、コルクの周りにサランラップを巻いたりしてできるだけ空気と触れさせないような工夫を追加するのも名案です。


最終奥義:飲みかけワインにラップでぐるぐる巻きにして輪ゴムで止める

これは、本当の最終奥義です。笑

たいしょー
たいしょー

ワインのコルク開ける時、割っちゃった。てへぺろ。

ワインストッパーはない、空きの小瓶で使えそうなものもない、ワインを開ける時失敗してコルクは割れてしまっている・・・。

もう、こんな時は最終奥義、「ラップでぐるぐる巻きにして輪ゴムで止める」を発動します。

ただ、自分も出先などで何回か繰り返した経験もありますが、体感的に次の日にはかなり酸化が進んでいる印象です。笑

なので、本当に美味しく飲みたいならコンビニに行ってCCレモンを買うなり栄養ドリンクを買うなりで空き瓶を調達しても良いかもしれません。(ワインストッパーが売っていればベストですが。笑)


飲みかけ・飲み残しワインにオススメのワインストッパー(蓋/栓)

飲み残しワインストッパー①:バキュバン(vacu vin)(ポンプ式タイプ)

1つめは、先ほども紹介したバキュバンです。

専用のポンプとゴム栓式のストッパーを用います。

方法は簡単で、↑の図のようにゴム栓をワインボトルに押し込み、ポンプを上下に動かしボトル内の空気が抜け切ったら「カチッ」っと音が鳴るのでそうすれば終了して保存します。

良い点は、

・音が鳴ってくれるので完全に空気が抜けた状態が客観的にわかりやすい

・ポンプを上下に動かす際はあまり力を入れなくても大丈夫のため、女性でも扱いやすい

逆に、悪い点は、ポンプとゴム栓が別々なので無くしてしまうリスクが大きいくらいで圧倒的に使い勝手のメリットが上回っています。



飲み残しワインストッパー②:JOY SPACE(上から押す単式タイプ)

もう一つは「JOY SPACE」から出ている、ポンプなしの単体式のストッパーも存在します。

こちらのメリットは、

ポンプなく、ストッパーの栓だけなので旅行などの際に持ち運びがしやすく、また別々で無くすこともない。

という点があげられます。

ただ、バキュバンとは違い「カチッ」っという音がならないのでしっかりと空気が抜けてるのかやや不安要素は残るため、どちらも持っておいて用途によって使い分けることをオススメします。


飲み残しワインストッパー③:キャップ蓋/栓なしの手動で動かすタイプのストッパー

また、キャップや栓/蓋のない、ポンプそのものが栓の役割を果たす手動式のストッパーも存在します。

このタイプのストッパーのメリットは、安い・スーパーなどで手軽に買える・しっかり空気も抜けるの3拍子が揃っていることです。

言うなれば、安い・美味い・はやいの牛丼的な位置付けですね。笑

ただ、デメリットもあり、バキュバンやJOYSPACEのストッパーと違い、

・ポンプ自体が栓になってるので、結構上下に動かす力が必要で疲れる

・密閉力はあるものの、体感ではややキャップ型より落ちる(隙間から微量の空気が入っていく)

・ポンプがキャップの役割を果たす分、保存時に縦に長く面積を取るので冷蔵庫によっては縦で保存ができないこともある

といったことがあげられます。

ただ、保存後、再度栓を抜く時はしっかり「ポンッ」と音が鳴るので空気をしっかり抜く効果はあるので保存するという役割で考えるなら選択肢としては「アリ」です。



飲み残しワインストッパー④:コラヴァン(コルクを抜かずにワインを注ぐ)

また、そもそもコルクを抜かずにワインを注ぐ方法もあります。

「コラヴァン(CORAVIN)」という製品がこれを実現しています。

これは、細い針をコルクに差し込み、ボトルの中のワインを注ぐことができ、ワインを注いだ分だけ天然のアルゴンガスがボトル内に流入します。注いだ後もコルクが自然に穴を塞ぐので酸素と触れることなくワインを保存することができる神アイテムです。

ただひとつ、欠点があるとすれば「値段が高い」ことです。笑

日本でも正規輸入されており、針を刺して注ぐだけという手軽さから、これまで上下にポンプで空気を抜いていた時代とお別れしたワインラバーも多くいます。

財布に余裕があるなら試してみても良いかもしれませんね。

まとめ:飲みかけ・飲み残しワインには酸化防ぎを!

いかがだったでしょうか。

最近のワインではスクリューキャップでコルクのないワインも増えてきており、その場合はどうなの?と思う方もいるかもしれません。

しかし、そんな時でも中の空気を抜かなければ酸素とポリフェノールが触れ合い酸化は進んでしまいます。

お酒を飲む習慣がある人であればワインを家で飲む機会はこれからもあると思います。

なので、1つでもいいのでワインストッパーを家に準備しておくことで、飲みかけのワインを次の日以降も美味しく飲むことができます。

どんな時に使うのか、どれが使いやすそうかを自分で考えて使ってみてください。

コメント

  1. […] […]

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