「内科専門医試験。試験対策がまったくわからない・・・。」
「今年落ちてしまい、来年リベンジするのに、、、どう勉強したらいいかわからない・・・。」
その気持ち、めちゃくちゃわかります。
忘れもしない2023年、第3回内科専門医試験、自分の結果は不合格。
合格した人の中には、
「試験勉強?ああ、1ヶ月で余裕だったよ^^」
と、余裕の貫禄を出してくる、そもそも試験勉強しなくても受かるような、元々出来がいいやつがいます。
一方で、自分のように勉強してこなかった人間は、1ヶ月で受かるわけがなく、間に受けるとちゃんと落ちます。笑
のちほど、この記事でも解説しますが、自分の受験前のベースの学力が
どの程度が知るために「医師国家試験」を一度解いてみることを
おすすめします。
そして、とにかく受かるための研究を重ね、来たる2024年、第4回内科専門医試験。
受かりました〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
無事、1年越しのリベンジを果たしました。
不合格でも、勉強すればちゃんと受かると証明できたことが何より嬉しかったです。
点数も20点UPし、大きく伸ばすことができました。
この記事では、
実際の自分の2年間の経験をもとに、最もコストパフォーマンスの高いやり方で、
おすすめ本や具体的な試験対策方法を紹介しつつ、一人でも多くの人に内科専門医試験に合格してもらうようわかりやすく解説します!!!
結論、次の3ステップ
ステップ1;まず「敵を知る」 ex…過去問第2集、バーチャル模試
ステップ2;知識のインプット ex…出るズバ、Quick Check
ステップ3;問題演習でアウトプット ex…セルフトレーニング第5集
をしっかりやれば大丈夫です。
では、具体的に解説していきますねっ!!!
内科専門医試験対策 ステップ1/3 まず敵を知る
医学生時代、嫌と言ってもせざるを得なかった医師国家試験と違い、内科専門医試験には馴染みが全くありません。
「内科」といってもどこまでが範囲なのか?
どんな問題が出るのか?
つまり、我々が最初にまずやるべきことは、「敵を知る」ことです。
内科専門医試験対策のステップ1を表にしました。
医師国家試験と内科専門医試験の最大の違いは、「過去問の充実性の無さ」にあります。
厚生労働省のページに全問上がっている医師国家試験と違い、内科専門医試験は厳選された問題の一部のみ、かつ公式の過去問題集の最新が2018年度(認定内科医試験時代)のものしかない状態であり、その供給の乏しさがあげられます。
しかし、近年では後述するケアネットが内科専門医試験対策番組を出しており、復元性も高く、受験生必須の試験対策になりつつあるなど試験対策も多様化してきております。
それぞれもう少し深掘りしますっ!
ケアネットの内科専門医試験対策バーチャル模試
ケアネットは要するに医療情報サイトで、Care NeTVという臨床医学に関する動画配信サイトを含みます。
その中の番組の一つに「内科専門医試験 バーチャル模試」があり、月額5500円のプレミアム登録で見放題で視聴できます。
この番組は、過去の内科専門医試験を徹底的に分析されており、内科の全領域をカバーしつつ、画像問題を含む多様な問題を解くことができます。
その再現性、復元性が圧倒的に優秀であり、もはや過去問の復元要らずとも言われたほど受験生を唸らせました。
例えば、「遺伝性血管性浮腫」や「体質性黄疸」のように普段の臨床では馴染みはないものの、内科専門医試験では試験のヤマとなる問題の癖を把握するのに欠かせません。
欠点を挙げるとすればケアネットへの登録がめんどくさかったり、いちいち動画を止めて解く煩雑さがありますがメリットの方がデメリットを圧倒的に上回るため、必須の試験対策と言えるでしょう。
内科学会公式 過去問集(第1集、第2集)
内科学会が公式に販売している過去問題集です。
詳しくは、
こちらで解説していますが、
特に第2集は公式過去問で唯一の解説付きであり、受験生はほぼ必須の試験対策です。
とにかくまずはバーチャル模試+内科学会の公式過去問第2集で傾向を掴みましょう
内科専門医試験対策 ステップ2/3 知識のインプット
試験の傾向を掴んだら、次のステップです。
とにかく知識を詰め込んでいきましょう。
そして、ここでも先ほどのケアネットが活躍します。
あとは国家試験そのものや、国家試験対策での馴染みの深いメディックメディアが発行するイヤーノート、Quick Checkがおすすめです。
ケアネット 長門先生の「内科専門医試験 出るズバ LIVE」
出るズバ2024配信決定。2年ぶりに戻ってきました。#ケアネット#ケアネットTV#内科専門医試験#出るズバ pic.twitter.com/WvrqurqsnA
— 長門 直 (@bravekuma) February 16, 2024
こちら、先ほどのバーチャル模試同様、ケアネットの動画配信番組に「出るズバ LIVE」という番組があります。
「長門 直先生」が過去の内科専門医試験を徹底的に分析し、出るポイントだけ要点をおさえ解説されており、まさにタイトルの通り「出る!!!」んです。
実際、第4回内科専門医試験でも圧倒的な的中率を誇り、
受験生の間では「出るズバゲー」とまで言わしめたほど、おすすめです。
バーチャル模試同様、月額5500円かかることや、長門先生の声が聞き取りづらいなどデメリットもありますが、こちらもやらない理由が全くないほど必須の試験対策です。
Quick Check(イヤーノート):メディックメディア
医師国家試験を受けた皆さんなら知らない人はいないであろう「メディックメディア」が発行する「イヤーノート」。
イヤーノートには、
⭐️今となっては当たり前だけど昨年知らなかったこと
— らーめんどくた (@pokesena93) April 12, 2024
イヤーノートでは
「内科専門医、総合内科専門医試験に関わる内容マーク」が付いてます。
Quick Checkはやる時間なくても、調べものとしてイヤーノートは持ってて悪くないと思います☺️ pic.twitter.com/USzjCAoQuo
このように、内科専門医試験に関わる内容にはマークがついていたりと、内科専門医試験においても最強の「知識のインプット」役として君臨しています。
「Quick Check」とはこのイヤーノートについている電子版「1問1答」の問題であり、
このように、全部で3000問以上、「内科系」の分野に絞って簡単な知識を抜け漏れがないよう「チェック」できます。
スキマ時間にできること、1問1答なのでそんなに時間もかからないため、まさに「クイック」「チェック」です!
医師国家試験 内科系範囲のみ できれば3年分
かねてより、自分は
内科専門医試験に落ちる奴はそもそも医師国家試験解いても落ちる説
を唱えています(笑)
※ソースは自分です。笑 詳しくは、↓でこの説を検証しています。
つまり、言い換えると、
元々、内科専門医試験を受ける前のベースの学力が決まっており、
自分のベースの学力を確かめるために「医師国家試験」に現在合格できるレベルにあるかチェックする。
ことをおすすめします。
そのため、「内科専門医試験対策」としては無駄な時間になってしまう可能性があるものの、まとめの表のおすすめ度は星4つに設定しました。
ただ、個人的には試験対策としても医師国家試験は優秀と考えています。
実際、第4回内科専門医試験では、その年の第118回の国家試験118A17に出題されたKaposi水痘様発疹症がでたり、過去の認定内科医試験では96A14のように肺分画症で全く同じ画像が使われていたりします。
また、穴になりがちな感染症分野、総合内科系分野も基礎復習することができます。
実際、自分が内科専門医試験直前に解いた医師国家試験の感想など↓で載せてますのでよかったら参考にして下さい。
QB online :メディックメディア
QB onlineもイヤーノートと同じmedilinkアプリを用いた、メディックメディアの電子版問題集です。
イヤーノートと連動しているため、気になったらボタンひとつで参照となるイヤーノートページに飛べるので、幅広い知識のインプットには役に立ちます。
しかし、やや難易度が高すぎる問題があったり、「再現性」という面での分析が乏しい印象があり、ややオーバーワークな印象があります。
実際、自分も
そして、内科専門医試験のQBオンライン
— らーめんどくた (@pokesena93) May 21, 2024
今年もまた泣く泣く買ったら、
昨年のデータが引き継がれててめちゃくちゃ真っ赤で草w
こりゃ詰んでたwww pic.twitter.com/hKikq7BlPs
こんな感じで2023年の第3回内科専門医試験受験時にざーっと解いてはいました。が、落ちました。
2024年、第4回内科専門医試験受験時も再度購入し、解きました。
体感、赤ゲージの問題は難易度が高すぎる問題もあるし青ゲージの問題はQB onlineでなくとも良いんじゃないかと思える問題があり必須ではないように感じました。
おまけ;余裕があれば日本内科学会雑誌(日内会誌)も!
また、みんなの医局の机の上の置物アイテム、「日本内科学会雑誌」も「知識のインプット」という面で役に立ちます。
ただ、「量が大量にある」ことや「情報が最新すぎて問題が作りづらい」ことなどからコストパフォーマンスという観点からはあまりおすすめできないため、今回の表にはあえて含みませんでした。
もし、時間的余裕がまだかなりある段階であれば軽くMCQ問題(日内会誌の最後の方のページのまとめ問題)だけ解くことや、以前自分が作った↓の記事
も参考にしてみても良いと思います。
実際、112巻第1号で割と強調されていた、
PPIとCD腸炎の話が専門医試験に出題されました。
内科専門医試験対策 ステップ3/3 問題演習でアウトプット
さて、ここまで来れば最終ステップです。
実際に、インプットした知識を「使える知識」にするためひたすら問題演習してアウトプットしていきましょう。
試験対策としてさまざまな問題集がありますが、個人的に圧倒的なおすすめはセルフトレーニング問題第5集です。
そのほかも含めて深掘りしていきます。
セルトレ第5集 (生涯教育のためのセルフトレーニング問題と解説)
最新セルトレ第5集届いた!
— らーめんどくた (@pokesena93) April 19, 2024
問題より解説ページの方がぶあつい。笑 pic.twitter.com/3pkhqguTjH
通称、「セルトレ 第5集」です。
やはり、どうしてもケアネットとイヤーノートだけでは問題演習不足感が否めません。
内科学会公式の過去問も問題数が少なかったり難易度が足りなかったりと、「演習で深める」という面ではやや使い勝手が悪いです。
そこで、内科学会が公式で販売している「生涯教育のためのセルフトレーニング問題と解説 第5集」をおすすめします。
突出したメリットとして、
・公式が正式に出版しているため出題形式が専門医試験の問題に近い構成
・2024年発行と最新
・解説が分厚く丁寧
といった点があげられます。
漢方などいらない分野も出題されているものの、圧倒的なメリットがあります。
中でも特に、「出題形式が専門医試験の問題構成に近い」という点は公式ならではの、他の問題集にはない利点です。
medicina
こちらは出るズバでお馴染みの長門先生が監修されています。
過去問を分析し尽くした長門先生とだけあって、試験範囲内容は内科専門医試験のヤマといえる範囲がゴロゴロ出題されており、出るズバの復習としても使えました。
しかし、実臨床に即した良問が多数ある一方で、問題文の聞き方や文章表現にやや癖があり、内科専門医試験問題とは少し離れた出題形式の問題もみられました。難易度も高く、ややオーバーワーク気味にもなる傾向があるため個人的にはまず、セルトレ優先で時間が余れば演習するくらいでも良いと思います。
THE内科専門医問題集
こちらはよく書店で見かける問題集です。
実際、自分の周りではこれを解いている人も多かった印象があります。
自分も、実際2周しました。
しかし、やや考えさせるような問題が多かったり、問題数が多い中で試験範囲とズレた問題もみられたりと、内科専門医試験対策本としてはセルトレ5集には劣ってしまう印象でした。
ただ、臨床問題の質はかなり高く、実臨床の中では勉強になることも多いため、例えば感染症や救急領域を含む「第3巻」だけでも買ってやってみるのも良いと思います。
THE内科専門医問題集に関しては、
こちらでも解説しています。
冊子×スマホどちらでも演習できる点、などは他の問題集とも差別化できるメリットと思います。
内科専門医試験 Quick サマライズ
こちらは医師国家試験でお馴染み「孝志郎先生」が監修しています。
国試の問題をベースに、また孝志郎先生の解説が聞けるため、ファンの方にとってはたまらない内容です。
「直前講座」があり、自分は直前講座のみ受講したため直前講座のみの感想になりますが、病態生理をしっかり理解する目的では有益と感じました。
しかし、内科専門医試験は時間が限られており、医師国家試験を乗り越え、J-OSLERをもクリアしてきた段階においては基礎的な病態理解はある程度身についており、内科専門医験対策の”コストパフォーマンス”としては他に劣ってしまいます。
金銭面でもかなり高額なため、孝志郎先生のファン以外の人にとってのおすすめ度、優先度としては医師国家試験対策ほど高くはない評価となりました。
まとめ
と、まあそんな感じで解説しましたが結局やるかやらないかが勝負の分かれ目です。
臨床業務で日々忙しい中でも少し、内科専門医試験のことを意識するだけで学びも変わると思います。
試験対策としては紹介したステップ通りにやらなくても、例えば、ステップ2で紹介したQB onlineをステップ3の演習で使うのもありだし、最終的には自分に合ったやり方を見つけてもらうのがベストかもしれません。
努力は裏切らないので頑張りましょう!!!!
もし内科専門医試験で気になることがあればX(ツイッター)ま気軽にDMくださいっ!
また、その他内科専門医試験対策記事も多数あげてますのでチェックしてみてください!
それではっ!
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